Macの写真App|NAS上の写真ライブラリを開くためにした事[対処例]

2021/09/18

ナレッジ記事

Macのキーボード

筆者はiPhoneやビデオカメラのデータバックアップのために、Mac miniにNAS(ネットワークHDD)を組み合わせて、ここ2年ほど使っています。

先日そのMac miniのOSをBig Sur11.5.2にアップデートしたら、写真アプリを開くと「写真で写真ライブラリを開けませんでした(4302)」というようなエラーを吐くようになり、それまでNASに直接保存していた写真ライブラリが開けなくなってしまいました。

何とか引き続きNASに保存して運用をするべく筆者が対処したことを、本記事で紹介します。似た現象で困った場合などで過去事例として参考になれば幸いです。

開けなくなった原因

Big Sur11.5.1で写真appが「Mac OS拡張」や「APFS」のファイルシステム(フォーマット形式)のドライブにしか対応しなくなりました。

筆者の場合では、NASのファイルシステム(フォーマット形式)が専用のもので、「Mac OS拡張」や「APFS」ではないので開けなくなりました。

するべき対処法

結論をいうと、Big Sur11.6で不具合解消されたのでアップデートしてください

「Mac OS拡張」や「APFS」のファイルシステム(フォーマット形式)のドライブでなくても、11.5.1アップデート以前のように開きます。筆者がNAS上に直接置いていたライブラリも読み込むことができました。

Big Sur11.5.2時点での筆者の対処例

Big Sur11.6で解消されたので無駄足を踏まされた感じになってしまいましたが、過去事例として筆者が行った方法と手順を残しておきます。NAS内に「Mac OS拡張」や「APFS」のディスクイメージを作成し、その中に写真ライブラリを入れればNASで引き続き写真ライブラリの保存・運用ができました。

[過去事例]再度開くためにしたこと

  1. ディスクユーティリティで「ファイル > 新規イメージ > フォルダからのイメージを作成」を選択し、暗号化は「なし」、フォーマットは「読み出し/書き込み」でNAS内の開けなくなった写真ライブラリのデータを格納フォルダごとディスクイメージを作成。ディスクイメージの保存先はNAS上の別フォルダにしました。
  2. 作成したディスクイメージのデータをダブルクリック。仮想ドライブとしてマウントされます。
  3. マウントされた仮想ドライブの中から写真ライブラリのデータを開く。先のエラーは出ずに読み込めました。

筆者のデータは200GB程で、スペックやネットワーク環境にも左右されると思いますが、この方法で12時間ほどかかりました。この方法で作成したディスクイメージは容量が増やせなかったので、写真ライブラリは開けますが運用には向きません。

[過去事例]保存と運用を続けるためにしたこと

前述で開けたデータをこれから保存・運用していくために、容量に余裕のあるディスクイメージに複製します。

  1. ディスクユーティリティで「ファイル > 新規イメージ > 空のイメージを作成」を選択し、空のディスクイメージを作成します。容量の欄は将来的に想定する最大容量を入力します。ディスクイメージの保存先はNAS上で運用を想定している階層にしました。
    • フォーマット「Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング)」
    • 暗号化「なし」
    • パーティション「単一パーティション・GUIDパーティションマップ」
    • イメージフォーマット「スパースバンドル・ディスクイメージ」
  2. 作成した空のディスクイメージのデータをダブルクリック。仮想ドライブとしてマウントされます。
  3. マウントされた仮想ドライブ(空のディスクイメージ)の中に、前項「再度開くためにしたこと」で開いた仮想ドライブ内の写真ライブラリのデータを複製。
  4. 仮想ドライブ(空のディスクイメージ)の中に複製した写真ライブラリのデータを開く。今後はこのデータで運用します。
  5. 起動時に自動でマウントするようにしたいので「システム環境設定 >ユーザとグループ > ログイン項目」で起動時に「NASの任意のフォルダ」「4.のディスクイメージ」の2つが開くように設定。

200GB程のデータを複製するのに12時間ほどかかりましたので、合わせて24時間ほどでの解決、となりました(調査時間は除く)。

筆者は当初、開けなくなった写真ライブラリを直接空のディスクイメージ内に複製することを試したのですが、複製だけで10日以上かかる見込みになってしまったため、この手順となりました。ファイルシステムの相性が関係しているのでしょうか。

また、今回はNAS自体の空き容量にとても余裕があったので、特にHDDなど追加することなく解決出来ました。データが圧迫している状態であれば、容量の確保を考えなければならず、複製の時間も多く取られてもっと大変だったと思います。

最後に

結局、Big Sur11.6アップデートで修正されましたが、当時は大変でした。まず、原因の調査にかなり苦戦。そして、USB外付けHDDならフォーマットし直すだけでファイルシステム変更できますが、筆者が使用しているNASは安易にファイルシステムの変更が出来ないので、原因がわかってもしばらくは対処法に悩みました。

ただ、よくよく考えると、同様の対応経験が既にありました。iMovieのデータがNASに保存できないで悪戦苦闘した経験が。その時の解決法も「ディスクイメージ」の中に保存することでした。そして、Macのデータを外部ドライブで運用やバックアップするのなら「ディスクイメージ」を、と筆者は改めて思い知りました。覚えておくと今後も役立つかもしれません。

かなり時間をかけて対処したのですが、後日のアップデートによる解消で無駄足を踏みました。筆者はもう仕様変更や不具合で右往左往したくないので、このままディスクイメージ内運用を継続するつもりです

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yahiro
ゲームとカメラが好き。型落ち品を購入することが多く、価格が高い最新のものにはあまり食いつきません。アナログテレビを2015年まで使っていました。

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