PSPgo(プレイステーション・ポータブルgo / PlayStasion Portable go / PSP-N1000)を紹介します。
2009年11月に発売し、2011年に生産終了となったPSPシリーズ最後の本体。PSVITAへと続く系譜の1ピースです。
筆者は生産終了直後に新古品で入手し、それからモンスターハンターポータブル3rdやメタルギアソリッドピースウォーカーなどのゲームプレイでお世話になりました。
スタイリッシュで非常に愛着のある携帯ゲーム機です。
PSPgoの良いところ
スライドを閉じればボタンが隠れてコンパクトに
持ち運びの時はもちろん、動画視聴時にも嬉しいシンプルな見た目。本機の特徴の一つです。
前機種(PSP-3000)で不満だった液晶の横縞が解消
PSP-3000と比べると、画面は若干小さくなりましたが、最大の不満だった液晶の横縞が解消され、より美しい表示になりました。
画面が小さい分、密度が高まっているので、画質もよくなった気分になります。
Bluetooth機能を搭載
PSPとしては初めてBluetooth機能を搭載しています。PS3をお持ちの方は手順を踏んで設定すれば、DUALSHOCK3で本機を操作することも可能になります。これはPSVITAでは出来ない※長所ですね。また、Bluetoothヘッドホンなどのオーディオ出力にも対応しています。
※VITATVならばDUALSHOCK3で操作できるのですが、あちらはTVにつなぐ据え置き機なので今回は考慮してないです。
内蔵メモリ16GB搭載、メモリースティックマイクロ(M2)の追加も可能
我が家のPSPgoは16GB追加し計32GBで使っています。おかげでゲームや動画、音楽など結構入れて使っています。PSPのゲームはタイトルにも拠りますが、だいたい1GB前後のものが多いので、容量をゲームに全部使ったら単純計算でも30本くらいは入れられる感じですね。
PCを使ったデータ管理が楽チン
PSPシリーズはPSVitaとは異なり、パソコン上でのデータ管理に特別なソフトは不要で、PCとUSBケーブルでつないでPSPをUSBモードに切り替えさえすれば、あとはUSBメモリーのようにパソコン側からファイル操作ができるため、データファイルごとに保存管理されている方には操作がとてもラクです。
動画は対応形式がかなり限定的なのであまりオススメできませんが、mp3の音楽ファイルやjpgの写真データなど、対応するフォルダに直接コピーしておけば大体PSPで楽しめます。
カスタムでより愛着がわく
壁紙やアイコンなどのテーマを変えたりして、自分だけのお気に入りの一品に! カスタムテーマはPSP全般で可能ですが、PSPgoのスライドボディでカスタムすれば、より一層の愛着がわくこと間違いなし!
インターネット上ではそれ以上にカスタムをされている方も多くいらっしゃるようで、通の方にとても愛されているのもわかる気がします。
PSPgoのここが時代を先取り
ソフトはPSストアでのダウンロードのみ
今でこそインターネットダウンロードは身近なものになり、ノートPCやPS5など光学ドライブ無しモデルが当たり前のように売られていますが、2009年当時で専用メディアUMDドライブを廃止してインターネットダウンロードのみとしたのは時代の先取りであったと言っても過言ではないでしょう。
ですが、パッケージ版ソフトが使えず、ソフトの買い直しが必要になってしまうことで、既存のPSPユーザーから見向きもされず、不遇のハードとなってしまいました。もしもモンスターハンターでPSP市場が飛躍する前にPSPgoを出していたなら、結果も違っていたかもしれません。
その後発売されたPSVITAは、PSPgoで遊べるソフトに加えてPSVITA用ソフトが遊べます。PSVITA用ソフトはパッケージ版も販売されました。10年以上経ち発売となったPS5も光学ドライブ付きモデルが販売されています。SONYの販売戦略にはPSPgoでの学びがきっと生かされているのでしょう。
PSPgoの残念なところ
リチウムバッテリーの交換が困難
発売から10年以上経っていて、我が家のPSPgoもかなりバッテリーがへたっています。それまでのPSP(PSP-1000、PSP-2000、PSP-3000)と違って簡単にバッテリーを交換できる作りでは無く、SONYのサポートも終了しているので、社外品にて自力で交換するしかなく困難極まります。
付属ケーブルだとUSBからの給電に難あり
付属ケーブルは付属ACアダプタ以外のUSB端子につないで給電する場合、本体でプレイ中のゲームなどを止めてUSBモードにしないと給電できないので、USBモバイルバッテリーなどは活用は難しいです。ただ、社外品のUSB充電ケーブルを使えば解消できる可能性もあるので、検討をオススメします。
関連オプションパーツが高い
もともと不遇にもヒットしなかった商品で数が少ないこともあり、さすがに発売から10年以上経っているので、PSPgo用のメモリースティックマイクロやクレードルなど、値段が上がってますね。
中でも純正クレードルは「別売のPSP-2000や3000のACアダプタを使用可能で、さらに充電しながら別売の外部出力ケーブルでTVに出力できるようになる」という拡張的な特徴があり、非常に気になります。
PSストアでのソフト購入は他機種を経由
2016年3月31日でPSPやPSPgoから直接購入できなくなっており、2020年秋の時点で既にPCやモバイル機器からも購入できなくなりました。その後は2021年8月現在でいつまで継続するか未定ですが、PS3またはVITAからであればPSストアにてPSPのソフト購入し、別途PSPにてダウンロードすることが可能となっています。
ただ、こういったダウンロード販売のソフトは、版権の都合や様々な都合での販売終了が想定されます。サービスや販売の終了はいずれ来る可能性がある話なのですが、そうなってしまうと本機を楽しみたい方には非常に悲しいですね。
最後に
PSPgoで遊べるソフトの多くはPSVITAでも遊べるため、PSVITAや他のPSP機種と比べて「サイズ感やギミック、見た目などに魅力を感じられるか」「“バッテリー問題”や“パッケージソフト非対応”に納得できるか」などが、これからPSPgo入手を考えてらっしゃる方には大きなポイントになります。
もしも同じような小さい携帯ゲーム機、ゲームボーイミクロが好きでしたら、PSPgoもたまらない一品なのではないでしょうか。
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